2006 Fiscal Year Annual Research Report
制御性Т細胞に発現するCCR4を分子標的とした新規免疫療法の開発及び臨床応用
Project/Area Number |
18790661
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
石田 高司 名古屋市立大学, 大学院医学系研究科, 助手 (80405183)
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Keywords | CCR4 / 制御性T細胞 / Hodgkinリンパ腫 / 成人T細胞性白血病 / リンパ腫 / 抗体療法 |
Research Abstract |
Hodgkinリンパ腫はReed-Stemberg細胞、またはHodgkin細胞と呼ばれる圧倒的少数の腫瘍細胞が、圧倒的多数の反応性のリンパ球、マクロファージと混在するのを組織学的特徴とする悪性リンパ腫である。Hodgkinリンパ腫腫瘍細胞が、圧倒的多数の反応性リンパ球による宿主の免疫応答からどのようにして逃避し生存し得るのか長らく不明であった。我々は、Hodgkinリンパ腫の腫瘍細胞が、CCR4のリガンドであるTARC/CCL17及びMDC/CCL22、を分泌し、CCR4との相互作用により、CCR4陽性制御性T細胞を腫瘍細胞周囲に集め、宿主の免疫応答から逃れていることを明らかにした。さらにCCR4陽性制御性T細胞の遊走は抗CCR4抗体で制御可能であることを示しHodgkinリンパ腫に対する新たな免疫療法の可能性を示唆した(Cancer Res.66)。また、Hodgkinリンパ腫の20-25%は腫瘍細胞自体がCCR4を発現していることを明らかにし、CCR4陽性Hodgkinリンパ腫モデルマウスを作製し、キメラ型抗CCR4抗体の強い抗腫瘍効果を証明した。(Leukemia20)。 我々はこれまでCCR4陽性腫瘍であるATLLの病態解析研究を進めてきた。多数例のATLL症例の解析で血清IL-5高値が有意な予後不良因子であることを明らかにした(Int J Cancer)。IL-5は好酸球の産生を促進する働きをもつため、Th2サイトカインのIL-5が高値であること、すなわちTh1/2免疫バランスがTh2に傾くことは、Th1の減弱すなわち抗腫瘍免疫の低下につながる。T細胞性腫瘍にとってTh2の機能を有することは、宿主内での生存に好都合であることが示唆された。 これら研究成果をまとめ、抗CCR4抗体の今後の展望について詳細に論じた(Cancer Sci.97)。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Clinical significance of serum Th1-, Th2- and regulatory T cells-associated cytokines in adult T-cell leukemia/lymphoma : high interleukin-5 and -10 levels are significant unfavorable prognostic factors.2006
Author(s)
Inagaki A, Ishida T, Ishii T, Komatsu H, Iida S, Ding J, Yonekura K, Takeuchi S, Takatsuka Y, Utsunomiya A, Ueda R
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Journal Title
Int J Cancer. 118
Pages: 3054-3061
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