2007 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫疾患の患者データベースの構築と疾患感受性遺伝子に関する研究
Project/Area Number |
18790673
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
堀田 哲也 Hokkaido University, 北海道大学病院, 助教 (50399929)
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Keywords | ゲノム / 遺伝子多型 / 自己免疫疾患 / 疾患感受性遺伝子 / データベース |
Research Abstract |
1.患者データベースの作成 全身性エリテマトーデス(SLE)約300名、抗リン脂質抗体症候群(APS)約100名、関節リウマチ(RA)約50名のゲノムDNAを収集し、臨床症状を含むデータベースを構築した。同時に対象群として自己免疫疾患を持たない健常人コントロール約400名のゲノムDNAも収集した。 2.疾患感受性遺伝子に関する研究 (1)I型インターフェロン(IFN)関連分子:IFN関連遺伝子のうち、tyrosine kinase 2(TYK2)とinterferon regulatory factor 5(IRF-5)のSNPを日本人SLEおよびAPSに関して検討したところ、日本人SLEではTYK2のSNPは関連が認められなかったものの、IRF-5は欧米の報告と同様に日本人SLEでも関連が認められた。さらに、日本人APS患者においても有意な相関が認められた(2007年米国リウマチ学会でポスター発表)。 (2)CD45:膜型チロシンフォスファターゼであるCD45の遺伝子多型の中で日本人に多く欧米人に少ないexon 6A138G多型は、APS患者では健常人と比較し138Gのallele頻度は有意に低かったが、SLE患者と健常人との比較では有意な差は認められなかった(2007年米国リウマチ学会で口演発表)。 (3)血小板膜蛋白:日本人SEにおいて血小板アロ抗原の一つであるHPA-6B多型がSLEの臨床症状なかで血小板減少症との有意な相関が認められた。SLEの血小板減少症はGP2b/3aに対する自己抗体が原因であることが多く、GP2b/3a多型がアロ抗原のみでなく自己抗原にもなりうる可能性が示唆された(Arthritis Rheum 200756(8):2803-2805)。
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Research Products
(24 results)