2006 Fiscal Year Annual Research Report
掻爬行動のアレルギー性皮膚炎形成に及ぼす影響とその要因の探索
Project/Area Number |
18790684
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹内 聡 九州大学, 大学病院, 助手 (80403997)
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Keywords | アレルギー性皮膚炎 / 掻破 / かゆみ / マウスモデル / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
かゆみと不可分にある掻爬行動は臨床的に皮膚の発疹の形成、修飾に大きな役割を果たしているとかんがえられている。そこでアレルギー性皮膚炎の良いモデルとして広く皮膚科学、免疫学の分野などで用いられているハプテン塗布による接触過敏性皮膚反応の系を用いて掻爬行動によっていったいどの程度、またどの様な要因で皮疹(ここではマウスの耳介腫脹反応)の形成に影響しているかを検証した。ハプテン塗布後にマウスの掻爬行動がみられることは多くの文献ですでに観察されていることであるが、我々はその掻爬行動をブロックすることにより、実験中に自由に掻爬行動を許したマウスと比較してハプテンチャレンジした耳介腫脹反応が有意に減弱することを確認した。また、両群の耳介の全層の皮膚から抽出したRNAを網羅的遺伝子発現解析手法としてAffymetrix社のGeneChip【○!R】技術を用いて掻破抑制群の耳介腫脹反応の減弱に関与している候補遺伝子を検討した。コントロール群に比較して掻破抑制群では118遺伝子産物が一定して上昇し、9遺伝子が一定して低下していた。それらのうちインターネットウェブサービスを用いた遺伝子検索の結果のこれら計127遺伝子群のうち9遺伝子がなんらかの免疫調節因子であることが確認された。次年度はこれらの免疫調節因子やその他機能は不明でも大きな低下、上昇を示した遺伝子を候補遺伝子としてそれらの耳介腫脹への貢献度をin vivoで確かめたい。
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Research Products
(3 results)