2006 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク立体構造に基づく新規アレルギー治療薬のハイスループットスクリーニング
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18790712
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
松隅 英治 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (50397353)
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Keywords | アレルギー / 治療薬 / タンパク立体構造 |
Research Abstract |
アトピー性皮膚炎、気管支喘息に代表されるアレルギー性疾患は罹患年齢層が広く、個々の症状も多彩なため、治療の対象となる患者数は非常に多い。しかし,従来のランダムスクリーニングに頼る新規治療薬の開発には、多大な時間と費用が必要である。それらをより効率的に進めるために、タンパクレベルの構造からコンピュータでスクリーニングを行なう方法、すなわちvirtual ligand screening(VLS)が最も適している。現在までに我々はアレルギー疾患に関わる遺伝的要因(遺伝子多型)や病態生理(サイトカインプロフィール)などを解明してきた。今後、それらに基づいた新薬分子探索など、治療への応用が重要となる。そこで申請者らは,これまでの知見をもとに新たなアレルギー治療薬候補運分子の開発を目的とした。 アレルギー疾患の炎症反応経路にある中心的律速酵素を標的とした拮抗薬のタンパク立体構造を解析するためには目的となるタンパクを大量に精製する必要がある。 次に精製したそのタンパク立体構造からタンパクと結合しうる分子を薬剤候補分子としてスクリーニングする。その分子がタンパクと結合して実際にその機能を修飾しうるかどうかにっいて、アッセイ系を確立し、高効率にアッセイを行うことができるように、Fluorescent linkedimmunosorbent assay(FLISA)法を用いている。従来のランダムスクリーニングに比べ短期間でアッセイを行なうことができる。 アレルギー反応に関わるサイトカインであるヒトIFN-γの測定系に関して、検出抗体、標識抗体を用いてFHSAによる高効率測定系の確立は完了している。今後はその系をモデルとして、新規治療薬のスクリーニングに応用して行く。
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