2008 Fiscal Year Annual Research Report
横紋筋肉腫におけるメチル化DNA領域網羅的解析による発癌機構の究明
Project/Area Number |
18790713
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三沢 あき子 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (10378755)
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Keywords | 小児がん / メチル化 / 横紋筋肉腫 |
Research Abstract |
小児がんの発生にDNAメチル化と共通する2つのキーワードである分化・発がんが関わるということに着目し、正常骨格筋への最終分化が抑制された結果、異常増殖しているという特性を有する横紋筋肉腫において、特異的にメチル化されている遺伝子の同定を行ってきた。今年度は以下の解析を行った。(1) 横紋筋肉腫の臨床検体サンプルから抽出したDNAにおいても同定遺伝子の5'領域のCpGislandが高メチル化状態であることを確認した。さらに、腫瘍組織DNAでの同定遺伝子メチル化状態と組織型(胎児型・胞巣型)・Group分類・PAX3-FKHR, BAX7-FKHRキメラ遺伝子の有無・アウトカムを含めた因子との相関を統計学的に解析した。(2) 横紋筋肉腫患者の腫瘍組織DNAの同定遺伝子メチル化状態と血清遊離DNAを用いた同定遺伝子のメチル化状態の相関を解析した。また、血清DNAの同定遺伝子メチル化状態と組織型(胎児型・胞巣型)・Group分類・PAX3-FKHR, PAX7-FKHRキメラ遺伝子の有無・アウトカムを含めた因子との相関も統計学的に解析した。今後、サンプル数を増やし、血清DNAを用いた予後判定を含めた非侵襲的診断的検査法および治療判定のモニタリング法などを確立する予定である。(3) 予後不良な横紋筋肉腫治療を目的として、同定遺伝子を標的とした分化誘導療法を含めた新規治療法の開発をin vivo実験で検討中である。
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Research Products
(2 results)