2008 Fiscal Year Annual Research Report
新しく確立した乳幼児急性脳症における中枢性ベンゾジアゼピン受容体の脳内分布
Project/Area Number |
18790733
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
今高 城治 Dokkyo Medical University, 医学部, 助教 (90296137)
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Keywords | 乳幼児前頭葉急性脳症 / 急性脳症 / けいれん重積 / 核医学 / 脳血流 / ECD / IHZ / AIEF |
Research Abstract |
乳幼児期および小児期に発症する様々な痙攣性疾患における、抑制性シナプス伝達の主体であるGABA_A受容体と複合体を形成する中枢性ベンゾジアゼピン受容体の発現について、本受容体に特異的に結合を示す<125>^I-imomazenil(IMZ)について、核医学的に検討をした。 今年度、我々が経験し本検査を施行した主な症例には、乳幼児前頭葉急性脳症、辺縁系脳炎、けいれん重責型急性脳症、複合型熱性けいれん、急性散在性脳脊髄炎、若年型脳梗塞、他、いくつかの疾患があった。各々の結果に対し、放射線画像解析ソフトである、eZIS、3-DSRT、BEAT法などを用いて検討をした。しかしながら、IMZのデータに関するノーマルコントロールのデータベースがなく、個々の疾患の特異性を示すことが困難であったため、ノーマルデータベースの作成に適切である症例をピックアップし、ノーマルコントロールの画像解析を施行した。これに際し、ノーマルコントロールの抽出がうまくいかず、熱性けいれん郡の症例をコントロールデータベースとして集めることに計画を変更したが、インフォームドコンセントをとれた症例数がたりず、結果を示すにいたらなかった。だが、本研究を通して、様々な疾患の脳血流検査をする機会を得、別頁に示した通り、多くの論文を生み出せたことは、本研究の臨床応用における可能性の有用性を示すに十分なものであり、今後とも、継続して本研究のデータベースを作成するべく、研究の継続を励行していきたい。
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