2006 Fiscal Year Annual Research Report
18トリソミー症候群における自然歴及び健康管理指針の構築
Project/Area Number |
18790758
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
古庄 知己 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (90276311)
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Keywords | 18トリソミー / 自然歴 / 健康管理指針 |
Research Abstract |
<背景>18トリソミーは1/4000〜8000人に見られる頻度の高い染色体異常症である。生命予後不良な疾患として知られてきたが、自然歴には未だ明らかになっていないことが多い。そのため、人工換気や手術治療を含めて積極的に対応する施設がある一方、出生時から積極的な蘇生をしないことを含めた治療の制限を考慮する施設もあるなど、施設間の治療方針の相違が問題となっている。 <目的>18トリソミーの自然歴を明らかにし、合併症に対する管理指針を構築することである。 <方法>(1)長野県立こども病院における18トリソミー症例の臨床的研究、(2)サポートグループである「18トリソミーの会」における質問紙調査、(3)18トリソミー児に対する心臓手術の有効性に関する臨床的研究。 <結果>(1)長野県立こども病院の症例における臨床的研究から、標準的新生児集中治療により生存期間が大幅に伸びることを示し、専門誌に投稿した(Am J Med Genet 140A:937-944,2006)。本論文は、18トリソミー児へ集中治療を行った場合の自然歴を示した世界初の報告として高い評価を得た(Am J Med Genet 140A:935-936,2006)。(2)「18トリソミーの会」の調査から、日本における18トリソミー児の妊娠分娩状況、出生後の症状と管理状況、成育状況、福祉状況の全貌を明らかにし、長野県立こども病院の調査結果と合わせ、第51回に本未熟児新生児学会教育講演にて発表、また総説にまとめた(日本未熟児新生児学会雑誌19:38-42,2006)。(3)論文、学会報告、「18トリソミーの会」へのアンケート調査から、これまでに20人程度の児が心臓手術を受けていたことがわかった。今後、専門誌への投稿を視野に入れて、まとめていく方向である。
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