2006 Fiscal Year Annual Research Report
マウスを用いた抗CD20抗体療法におけるFcレセプターの役割の解明
Project/Area Number |
18790778
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
濱口 儒人 金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (60420329)
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Keywords | CD20 / Fcレセプター / 抗体療法 / B細胞 |
Research Abstract |
抗CD20抗体はマクロファージ上のIgG Fc受容体(FcγR)依存性の経路を介して生体内でB細胞を除去する。そこで、B細胞除去における、刺激性Fc受容体であるFcγRI、FcγRIII、FcγRIVと抗体のアイソタイプとの相関について検討した。 1)FcγRI FcγRI欠損マウスにおいてIgG1、IgG2bクラスの抗CD20抗体は、野生型マウスと比べB細胞除去能は変わらなかった。IgG2a/cクラスの抗CD20抗体のB細胞除去能は野生型マウスと比べ有意差はないものの軽度阻害されていた。従って、IgG2a/cクラスの抗CD20抗体によるB細胞除去に、FcγRIは何らかの役割を果たしていることが示唆された。 2)FCγRIII FcγRIII欠損マウスにおいて、IgG2a/c、IgG2bクラスの抗CD20抗体によるB細胞除去能は野生型マウスと比べ同等だった。一方、IgG1クラスの抗CD20抗体はFcγRIII欠損マウスのB細胞を除去しなかった。従って、IgG1クラスの抗CD20抗体はFcγRIII依存的にB細胞を除去することが示唆された。 3)FCγRIV FcγRIVブロッキング抗体を用い、FcγRIVの役割を検討した。FcγRIVブロッキング抗体で処置した野生型マウスにおいて、IgG2bクラスの抗CD20抗体によるB細胞除去能は通常の野生型マウスに比べ阻害されていた。一方、IgG2a/cクラスの抗CD20抗体によるB細胞除去能も30%程度阻害されていた。FcγRI欠損マウスをFcγRIVブロッキング抗体で処置し、IgG2a/cクラスの抗体を投与したところ、B細胞は除去されなかった。従って、IgG2a/cクラスの抗CD20抗体はFcγRIとFcγRIV依存的に、IgG2bクラスの抗CD20抗体は主としてFcγRIV依存的にB細胞を除去することが示唆された。
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