2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18790789
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
白藤 宜紀 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (90423285)
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Keywords | デフェンシン / リコンビナント / HBD-3 / アルギニン |
Research Abstract |
デフェンシンは3-4kD、3組のジスルフィド結合持つ、陽性荷電を有する抗菌性のペプチドであり、ジスルフィド結合の形成部位とシステイン残基間のアミノ酸配列により、αデフェンシンとβデフェンシンに大別される。現在ではHBD-1〜HBD-4の4種のβデフェンシンがヒト皮膚より産生されることが知られている。我々はデフェンシンの臨床応用を目指し、皮膚への外用時の経皮吸収、毒性、白癬菌やヒト乳頭腫ウィルスに対する活性についての研究を行うため、リコンビナントヒトβデフェンシン-3(rHBD-3)の生合成を行った。 方法としては、rHBD-2遺伝子をクローニング後、pET28a expression systemを用いてHis-tagフュージョン蛋自を発現させた後、Ni-NTA columnを用いてcrude sampleを回収し、Faxtor XaにてHis-tagを切り離して、C18 columnを用いたRP-HPLCによりさちに精製した。これにより、His-tagなどを付していない、in vivoの状態に非常に近いリコンビナントペプチドが十分量得られており、来年度はこれを用いて、前記の研究を進めていく予定である。 また、HBD-3はHBD-1,2と比して、グラム陽性球菌にも強力な抗菌活性を有しており、これはC末端にアルギニン残基を2ヶ多く有することと関連があるものと推測し、このアルギニン残基を消去した変異rHBD-3も生合成し、オリジナルのHBD-3との抗菌活性の差を検討していく予定である。
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