2006 Fiscal Year Annual Research Report
皮脂腺細胞の新規分泌小胞の発見と保湿・抗菌活性の検討
Project/Area Number |
18790793
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
永井 彩子 愛媛大学, 医学部附属病院, 医員 (90420562)
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Keywords | セボゾーム / 脂腺細胞 / ヒストン / 脂質顆粒 / 抗菌活性 / 分泌小胞 / GFP / マイボーム腺 / ADRP |
Research Abstract |
研究実績の概要: 倒立蛍光顕微鏡による、培養脂腺細胞の分泌小胞、セボゾームの観察 (1)脂質顆粒とその成分 ラットの初代培養脂腺細胞に、脂肪酸およびコレステロールの蛍光標識アナログを取り込ませたところ、両者共に、細胞内の脂肪滴に分布し蛍光発色した。その後、細胞内から形成、分泌されたセボゾーム中の脂肪滴に、両アナログの強い蛍光が両者共に観察された。また、セボゾームには、リソゾーム染色性の顆粒の局在も確認したが、同脂肪顆粒とは一致せず、両者は区別された。(2006年国際分子生物学会発表)。 (2)ヒストンの局在の確認 ヒストンH3に加えて、H4,H2も細胞から分泌されたセボゾームに局在することを、アプライドバイオシステムズ社の協力を得て、プロテオミクス解析法で確認した(2006年国際分子生物学会発表)。H4-GFP融合蛍光タンパクは、H3-GFPと同様、核とセボゾームへの移行が確認された。また、H3のドメイン部分ごとのGFP蛍光ペプチドを作製し、現在、核とセボゾームへの移行や局在について検討中である。 セボゾームおよびヒストンH3の抗菌活性の解析 細胞外に分泌されたセボゾームから抽出したヒストン画分は、黄色ブドウ球菌に加えると抗菌活性を示した(2006年国際分子生物学会発表)。この結果から、抗生物質抵抗性の感染菌に対しても、ヒストンの塩基性のペプチド部位は細胞膜を破壊することで、効果を持つことが期待される(2006年国際分子生物学会発表)。 眼瞼マイボーム腺の培養とADRPの局在 皮脂腺ファミリーのマイボーム腺の長期間初代細胞培養を可能にした結果、脂肪細胞の脂質結合タンパク質、ADRPが発現し、脂肪滴に局在することを発見した(Exp. Eye Res,2006).また、ヒトのマイボーム腺腫瘍組織には、分化型のみにADRPの発現が認められ、分化マーカーとして有用性が示唆された。
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Research Products
(1 results)