2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18790811
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
多田 弥生 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00334409)
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Keywords | 樹状細胞 / TNF-アルファ |
Research Abstract |
本年度はまずBALB/cマウスの皮膚から抗I-Ad抗体を用いたpanning法により単離、精製したランゲルハンス細胞(LC)をTNF-alpha単独で刺激したところ、無刺激のLCと比較して約5倍のIL-10産生促進を認めた。一方、脾臓からMACS beadsを用いて単離したCD11c陽性の樹状細胞ではTNF-alphaによるIL-10産生促進は認めなかったが、腹腔内マクロファージではTNF・alpha刺激により、LCと同様の傾向が認められ、LCの起源が単球系であるとする近年の報告に矛盾しない結果であった。次にTNF-alpha刺激により産生されたIL-10の生物学的活性を確認するために、LCのみの培養系にTNF-alpha刺激と同時に抗11}10抗体を添加したところ、添加しない群と比較して約3倍の11}12P40産生亢進をみとめ、その活性が確認された。このときのIL-12p40産生量はLCとT細胞の接触を模倣した刺激である、CD40 ligation+IFN-gamma刺激による産生量とほぼ同等であった。LCの起源とされるヒトの末梢血単球でもTNF-alpha刺激によりIL-10産生が促進されることが報告されている。その病態にTNF-alphaの関与がわかっている乾癬患者の末梢血単球において、IL-12p40産生が亢進していることが確認できたため、今回のLCでの研究成果を乾癬の病態へのIL-12とIL-10の関与の検討に広げたい。さらに、我々は未熟なLCの有するランゲリンのリガンドがType I procollagenであることを本年度に報告し、LCが早い段階で線維芽細胞などの真皮内に存在する細胞と接触する可能性を確認した。次年度は真皮内に存在し、TNF-alpha産生量の多い肥満細胞とLCとのinteractionを中心に研究をすすめる予定である。
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Research Products
(2 results)