2007 Fiscal Year Annual Research Report
パルスダイレーザーによるケロイド抑制効果の病態解明
Project/Area Number |
18790812
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
二神 綾子 Nippon Medical School, 医学部, 講師 (70366756)
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Keywords | ケロイド / パルスダイレーザー / COX / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
18年度に引き続き、同意を得られたケロイド患者に、パルスダイレーザーを一部に照射し、その後ケロイド組織を摘出し、これらをパラフォルムアルデヒドにて固定、パラフィン包埋したのち、HE染色および、COX-1,2の免疫染色を様々な条件下にて施行した。前年度同様、レーザー照射、未照射に関わらず、COX-1,2の陽性部位、強度には有意な差は認めておらず、ケロイド組織は照射に関わらず、COX-2を強発現し、COX-1は発現していない傾向がみられるため、さらにMIB-1の免疫染色を施行し核周期などの違いも含め、正常組織との詳細な比較検討をする予定である。 またケロイド組織よりのfibroblast分離、培養、凍結保存も引き続き施行している。パルスダイレーザーをこの培養細胞に回数や強度を検討しつつ照射し、MTT assayなどでその影響を増殖曲線を求め確認したところ、現在のところ正常組織との有意な差はみられていない。 一方培養細胞そのものがCOX-1,2を発現していることを確認するために、これを用いた免疫染色を施行中である。わずかではあるがケロイド組織よりの培養細胞の方が正常組織よりもCOX-2を強発現している傾向がみられており、再現性を確認中である。さらにパルスダイレーザー照射によりこの発現に変化がみられるかどうかも検討予定である。 また培養細胞における上清よりELIZAでCOXを計測するために、最適の蛋白濃度を得られるように抽出方法をさまざまに検討している。
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