2006 Fiscal Year Annual Research Report
精神生理機能の側面からみた注意欠陥/多動性障害の病態研究
Project/Area Number |
18790835
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
堀内 史枝 愛媛大学, 医学部附属病院, 助手 (50363247)
|
Keywords | 注意欠陥 / 多動性障害 / 精神生理機能 / 治療反応性 / 活動量 / 覚醒度 |
Research Abstract |
注意欠陥/多動性障害は、多動性・衝動性・不注意といった行動上の特性によって、定義される症候群であり、治療反応性や予後が画一的でないことからも異なる病態が混在している可能性が高いと考えられる。 本研究においては、行動の観察とチェックリストを用いた行動評価に加え、アクチグラフを用いた行動量の測定、Psychomotor Vigilance Testを用いた覚醒度の測定、Continuous Performance Testを用いて持続的注意集中力の測定を行うとともに、神経心理学的検査を行い全般的認知機能の評価、特に前頭葉機能の評価を行うことにより、治療反応性や症状パターンに基づいて分類する現在の臨床類型の妥当性を検討する。 平成18年度は、注意欠陥/多動性障害の児童を対象とした研究実施に先立ち、注意欠陥/多動性障害の児童にも実施可能な手法を確立すること・手技を洗練することを目的に、健常ボランティアや協力可能な外来患者を対象として行動量・覚醒度・持続的注意力などの精神生理機能の測定を繰り返し行った。また、当院当科を外来受診した注意欠陥/多動性障害の児童と多動・衝動性・不注意などを伴う発達障害の児童を対象に、チェックリストを用いた行動評価と神経心理学的検査を用いて認知機能評価を実施し、本研究に必要なチェックリストや評価バッテリーの確立を行った。また、本学の倫理委員会に申請を行い、受理されるに至った。
|