2008 Fiscal Year Annual Research Report
成人の注意欠陥多動性障害とアスペルガー障害の行動特性チェックリストの作成
Project/Area Number |
18790843
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
高梨 靖子 Fukushima Medical University, 医学部, 研究員 (70398345)
|
Keywords | 注意欠陥 / 多動性障害 / アスペルガー障害 / 統合失調症 / 成人 / チェックリスト |
Research Abstract |
本研究は、成人の注意欠陥/多動性障害(以下AD/HD)とアスペルガー障害(以下AS)をスクリーニングできるようなチェックリストの作成を目標として開始した。 AD/HDやASを含むいわゆる軽度発達障害は、成人期になっても持続して、気分障害や不安性障害、および、行為障害、人格障害などを合併しやすいことなどから、精神医学において重要な意味を持っている。これら軽度発達障害に関連して生じる生活の中での様々な問題や困難は、成長に伴ってその表現型を変えていく。加えて、成人期以降になると幼少期の客観的情報が得られにくくなるため診断と鑑別に困難を伴うことも多い。また、AD/HDとAS、ASと統合失調症(以下SZ)との関係について現在様々な議論がなされている。そうした状況を踏まえ、あえてSZの行動特性項目も加えた質問紙を作成し、成人の注意欠陥/多動性障害とアスペルガー障害のスクリーニング及び鑑別に役立つ診断ツールの一つとして活用できるようなチェックリストの開発に取り組んでいる。 今年度は、主に、一般対象群(1067名に施行し、788名(73.9%)が有効であった)のデータ解析及び、患者群での施行の継続を行った。 今後段階的にデータの解析を進めていく予定である。現在、第一段階の検討として、一般対象群、AD/HD群、ASを含む広汎性発達障害群について、AD/HD項目をピックアップして、それぞれの群における特徴の検討及び群間での比較検討を行っている。
|