2007 Fiscal Year Annual Research Report
末梢神経領域における拡散テンソルMRI及びトラクトグラフィーの基礎的検討
Project/Area Number |
18790868
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
國松 聡 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (20323553)
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Keywords | 放射線 / 脳・神経 |
Research Abstract |
平成19年度においては,正常例での正中神経や坐骨神経を対象とした場合、平成18年度に検討した撮像条件をそのまま当てはあただけでは、信号雑音比がトラクトグラフィーを良好に施行するにはまだ不十分であることが明らかとなった。 そのため、東京大学・渡辺らの方法に基づき、ポリエスラル織維からなる数種類の異方性拡散ファントムを作成し、拡散テンソルMRIの撮像条件の再検討を行った。 ポリエステル・ファントムを径が4mm、6mm、9mmの3種類を用意し、拡散計測用磁場の印可パターンを6、15、25軸の3種類、画像取得回数を2、4、8回の3種類を組み合わせた条件でファントムを撮像し、トラクトグラフィーの施行が可能となる撮像条件の検討を行った。 9mm、6mm径のファントムではすべての撮像条件において、ほぼ安定した計測値を示し、トラクトグラフィーの作成が可能であった。4mm径のファントムでは画像取得回数2回、拡散計測用磁場6軸の場合を除いて、安定した計測を示した。画像取得回数2回、あるいは6軸の拡散計測磁場の下での撮像では、信号雑音比が比較的高く、安定した計測値を示しにくいことが判明した。平成18年度においては6軸の拡散計測用磁場を使用していたため、信号雑音比が不十分であったものと推測された。なお、平成19年度の研究成果は、平成20年5月に開催される第16回国際磁気共鳴医学会(トロント、カナダ)において発表する予定である。
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