2006 Fiscal Year Annual Research Report
放射線照射における血管内皮細胞の応答とサイトカインとの関連
Project/Area Number |
18790872
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
清原 浩樹 群馬大学, 医学部, 助手 (10344920)
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Keywords | 放射線 / 線維化 / 血管内皮細胞 / サイトカイン / TGF-β / 接着分子 / ICAM-1 / 粒子線 |
Research Abstract |
1.ヒト膀帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)を培養し、放射線照射を行った際の細胞表面の接着分子ICAM-1の発現の変化を蛍光免疫染色で解析した。X線照射(1-10Gy)では、照射後48時間後にHUVEC上のICAM-1の発現は線量依存性に約2.3倍増加した。また、重粒子線照射(炭素イオン線)(0.1-5Gy)では、照射後48時間後に線量依存性に約6倍の増加が見られた。 2.培養されたHUVECにTGF-β1を添加し、HUVEC表面にICAM-1の発現増加が生じることを確認した。 3.TGF-β1受容体阻害剤である、SB431542を放射線照射後に添加することで、放射線照射による血管内皮細胞表面の接着分子の発現にTGF-β1が関与しているかについて解析した。放射線照射後2時間後に、SB431542を1μMずつ添加し、ICAM-1の発現の変化を解析した。X線照射および炭素イオン線照射のそれぞれで、SB431542を添加した群でICAM-1の発現の抑制が認められた。またX線照射に比べて、炭素線照射の群でICAM-1発現がより強く抑制された。したがって、放射線照射による血管内皮細胞表面への接着分子の発現にTGF-β1が関与することがin vitroで示され、また炭素線照射においてTGF-β1の関与がより強いことが示唆された。 4.血管内皮細胞における、照射による細胞表面へのICAM-1の発現に関する炭素線照の(X線照射と比較した)RBEは約2.5と算出された。 現在、上記について論文作成中、海外誌に投稿予定である。
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Research Products
(5 results)