2007 Fiscal Year Annual Research Report
耳下腺のMRマイクロイメージング:3T MRIと表面コイルを用いた検討
Project/Area Number |
18790890
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
藤井 進也 Tottori University, 医学部・附属病院, 助教 (10379638)
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Keywords | MRI / 3T / 耳下腺 / 表面コイル / MRマイクロイメージング |
Research Abstract |
耳下腺のMRマイクロイメージング:3T MRIと表面コイルを用いた検討 昨年までの検討により3T MRI画像にて耳下腺の高分解能画像を得ることができており、これを用いて検討した。以下に検討結果を要約する。 1. 耳下腺内の顔面神経の描出:耳下腺腫瘍を有する50症例について検討した。顔面神経は約90%で同定され、これによって耳下腺腫瘍の存在部位(深葉もしくは浅葉)を感度92%、特異度86%、正診率87%で特定することが出来た。一方、従来用いられてきた後下顎静脈を用いる方法では、感度67%、特異度89%、正診率86%であった。3Tを用いた高分解能画像により耳下腺内の顔面神経の描出能は向上し、腫瘍と顔面神経との関係が正確に把握でき、特に深葉の診断向上に寄与することが出来ると考えられた。耳下腺内顔面神経の描出、把握は耳下腺腫瘍の手術に際して有用な情報を与えることができると考えられた。 2. 耳下腺腫瘍の病理組織との対比:耳下腺腫瘍を有する41症例について検討した。被膜の描出は多形腺腫で95%、ワルチン腫瘍で60%、他の良性腫瘍(リンパ上皮性嚢胞、神経鞘腫)では50%で確認できた。悪性腫瘍例では腺様嚢胞癌、唾液腺管癌、粘表皮癌等で被膜が描出された。多形腺腫の被膜はワルチン腫瘍及よりも統計学的に有意に厚い傾向があったが、悪性腫瘍との有意差は認められなかった。MRIで描出される被膜の有無による良悪性の鑑別はできないが、多型腺腫が厚い被膜を有することは、多型腺腫の鑑別診断には有用と考えられた。 3. 耳下腺管の描出:MR sialographyの描出能が改善する印象があるが、検討症例が少なく今後検討が必要である。
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Research Products
(1 results)