2006 Fiscal Year Annual Research Report
放射光によるX線暗視野法の関節リウマチ早期画像診断への応用
Project/Area Number |
18790900
|
Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
島雄 大介 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (20404907)
|
Keywords | 放射光 / イメージング / 関節リウマチ / X線光学系 |
Research Abstract |
1.「厚さ可変型アナライザの設計と製作」 縦60mm×横70mm×厚さ3mmのベリリウム薄板、縦50mm×横50mm×各種厚さのシリコンウエハ、アルミ製ホルダから構成されるX線暗視野法用の厚さ可変型アナライザを作成した。 従来型アナライザは土台と一体型であったため、アナライザのブレード部分を手研磨で仕上げざるを得なく、数十μm程度の厚さ斑が残存した。今回製作した厚さ可変型アナライザではブレード部分にメカノケミカル鏡面研磨が可能なシリコンウエハを利用するため、この厚さの斑を数μm程度に抑えることができた。さらに各種厚さのシリコンウエハを載せかえるだけで、ブレード厚の異なるアナライザとして使用することが可能となった。 今年度はアナライザブレードとして0.38面、0.57mm、0.80mm、1.07mm厚のシリコンウエハを製作した。 2.「厚さ可変型アナライザの動作チェックと評価」 高エネルギー加速器研究機構のPhoton Factory BL14Bに厚さ可変型アナライザとX線CCDカメラを導入したX線暗視野法用の光学系を立ち上げた。0.38mm厚のシリコンウエハでは単色17.4keVのX線を、0.57mm厚と1.07mm厚のシリコンウエハでは単色36.0keVのX線を利用して厚さ可変型アナライザの動作チェックを行った。 いずれの組み合わせにおいてもベリリウム薄板とシリコンウエハの接触による結晶歪の影響を受けずに正常に動作することが確認できた。 3.「人体摘出の手指関節のX線暗視野撮影と画像評価(アナライザ厚に対する依存性)1」 1.07mm厚のシリコンウエハと単色36.0keVのX線の組み合わせで、人体摘出の手指関節のX線暗視野像を取得した。従来型アナライザを使用したときと同等の画像が得られ、厚さ可変型アナライザの正常動作が確認できた。これによりアナライザ厚依存性の評価が可能となった。
|