2006 Fiscal Year Annual Research Report
長スキャン時間CTによる呼吸移動量を考慮した標的体積決定の統計画像による検討
Project/Area Number |
18790913
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
関 智史 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30398614)
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Keywords | 定位放射線治療 / 呼吸運動 / CT / 肺ファントム |
Research Abstract |
Long scan time CTは1スライスあたり呼吸サイクル以上の時間をかけて撮影する方法であり、腫瘍の呼吸変動軌道、すなわちITV(Internal Target Volume :ICRU Report 62)を直接に画像上で描出可能と思われている。呼吸運動を再現可能なCT用肺ファントムの作成をおこなった。long scan time CTの基本的な特性を研究するため、CT架台上で呼吸運動を再現可能な装置を作成した。ファントムを駆動するスライダーはコンピュータコントロール下で移動範囲や移動速度を可変とし、様々な呼吸状態を再現可能なものとした。上記の肺ファントムを用いて複数の呼吸運動パターンを再現し、それらを通常のCTとlong scan time CTで撮影した。同時に、実際に我々の施行した定位放射線治療の症例から、安静呼吸下に1スライスあたり数秒かけて撮影したlong scan time CTと、通常の呼吸静止下の状態で撮影したthin slice CTの両方を撮影した肺非小細胞癌腫瘍の治療計画用画像データを数例収集した。 CT画像上で腫瘍の肉眼的形態を設定した肉眼的標的体積:GTVおよび内部標的体積:ITVをオペレータ間での差異を統計的に比較するための専用解析用ソフトを作製した。このソフトでは、オペレータ間の輪郭の取り方の差を統計画像として明確に視覚化出来ることが特徴である。今後、このソフトを用いて、数人の放射線腫瘍医を対象に読影実験を繰り返し、目標を達成する予定である。
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Research Products
(3 results)