2008 Fiscal Year Annual Research Report
1回大線量照射の放射線生物学的・分子生物学的側面からの基礎的検討
Project/Area Number |
18790917
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
中村 香織 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 助教 (40339023)
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Keywords | 1回大線量照射 / 放射線 / スイッチ機能 |
Research Abstract |
1) 前年度から用いている細胞株A431(ヒト外陰 ; 類上皮癌細胞株), A549(ヒト肺 ; 腺癌細胞株), NMT-1(ラット ; 卵黄嚢腫瘍細胞(wild-type p53細胞株)), NMT-IR(ラット ; 卵黄嚢腫瘍細胞(mutant-type p53細胞株))に加えて,TE-1(ヒト ; 食道扁平上皮癌細胞株(mutaRt-type p53細胞株)), PC-3(ヒト ; 前立腺癌細胞株), LN-CaP(ヒト ; 前立腺癌細胞株(アンドロゲン感受性))に関しても,照射を行い, 高線量領域でのコロニー形成法による細胞生残率の評価を行った。新たに追加施行した細胞株でも,やはり5-6Gy以降からコロニー形成率が5%以下となり, 7-10Gyでは生残率が1%未満となることから,播く細胞数を増やすことによってコロニー形成を認めても,生残率のバラツキがとても大きくなり, 安定した生残率曲線を得ることができなかった。特に10-15Gy以降では播く細胞を増やすことによっても, いずれの細胞でも生残率0-0.01%となり, 非常に再現性に乏しいコロニー形成状況であった。 2) 昨年度に引き続き, A431細胞株ではスフェロイド形成による細胞生残率の評価を行ったが, growthcurveがコロニー形成法の場合とそもそもミスマッチであった。原因としては, 技術的な問題が大きかったことが考えられた。 3) 照射線量6-20Gyに関して, MTTアッセイで細胞生残率を評価した。A431, TE-1に関しては, 6-10Gyでの安定した生残率曲線を得ることができたが, 低線量照射域では, 細胞生残数が多いことから, むしろ不安定な曲線となり, コロニー形成法での曲線とはミスマッチであった。
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