2006 Fiscal Year Annual Research Report
虚血再潅流傷害に対する心筋保護および血管新生療法の効果判定における核医学の有用性
Project/Area Number |
18790919
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Research Institution | Meiji College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
堂上 友紀 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 助手 (40411300)
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Keywords | エリスロポイエチン / ^<99m>Tc-Annexin V / アポトーシス / 血管新生治療 / 骨髄単核細胞移植 |
Research Abstract |
現在までに、心筋虚血再灌流モデルにおける心筋傷害部位がエリスロポイエチンの投与によって著明に縮小される様子を、^<99m>Tc-Annexin Vを用いて良好に描出できることをすでに確認している。この手法を用いて、エリスロポイエチンの至適投与量、至適投与タイミングについての検討を終了し、エリスロポイエチンの造血作用による副作用が出現しない最小限の投与量を決定している。また、^<14>C-FLTにより増殖細胞の存在を評価可能か検討するため、トレーサの集積程度を心筋虚血再灌流モデルに対して骨髄単核細胞を用いた血管新生治療を併用したモデルにて検討したが、^<14>C-FLTによる評価は困難であった。この結果を踏まえ、現在、99mTc-Annexin Vを用いたエリスロポイエチンによる心筋保護療法の効果判定が正しいかどうかの評価を行うために、TUNEL染色を用いた組織学的検討により裏付けを行っている。また、エリスロポイエチンの短期的投与が予後に関連する長期的な心筋リモデリングや心機能を改善するかを、同じプロトコールで作成した心筋虚血再灌流モデルに対して心臓超音波を用いて4週間評価を行う予定である。エリスロポイエチンの短期的投与によって、長期の改善効果を得られることが可能ならば、^<99m>Tc-Annexin Vによる虚血再灌流傷害に対する心筋保護効果の効果判定は、長期的な予後の推定にも有用であると考えられ、さらに臨床的意義が高まるものと考えられる。現在までの結果では、組織学的な裏づけが完了していないことに加え、心臓超音波を用いた長期予後に関するデータを現在採取中であるため、本年度において、上記のデータ採取を早期に完了し、英文雑誌への論文投稿を予定している。
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