2006 Fiscal Year Annual Research Report
インターフェロンによる新たな肝癌細胞着床防止機構の解明
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18790962
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
居村 暁 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (90380021)
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Keywords | 肝細胞癌 / インターフェロン / 抗腫瘍効果 / 転移・着床抑制 |
Research Abstract |
【背景・目的】 IFN_と5FUの抗腫瘍効果について、IFN_の直接抗腫瘍効果、tumor angiogenesis抑制、5FUの殺細胞効果増強などが考えられる。そこで我々は(1)肝癌細胞の遠隔臓器への着床を防止抑制している、(2)すでに着床した腫瘍が増殖するために必要な新生血管の増生を抑制しているのではないかと考え、IFN_、5FU+CDDP全身化学療法の肝細胞癌着床防止における有用性およびその機序を明らかにする。 【方法・結果】 1.モデル作成:(1)スキッドマウスに培養肝癌細胞を門脈内注入、(2)癌細胞をBalb/cマウスに脾注してimplantationモデルを作成。作成手技、肝内の腫瘍評価法はすでに確立した。 2.IFNα/βレセプターの肝組織溌現:肝切除標本(パラフィン包埋切片)におけるIFNα/βレセプター発現について免疫染色を行った。組織発現の程度と患者背景に特に相関はなかった。 3.血中可溶性IFNレセプター測定:レセプター組織発現とは相関しなかった。 【今後の予定】 薬剤投与経路別に生存率、腫瘍占拠率、組織学的および免疫組織学的評価(microvessel density、血管新生因子の発現、apoptosis、IFN receptor等)、IFN receptor蛋白発現の程度と細胞増殖抑制作用との関連及びIFNαと5FU、CDDPとの相乗効果の評価を行う。TRAILに関しての検討(定量的PCRでTRAIL mRNAを測定、組織におけるTRAILおよびTRAILレセプターの発現等)を行う。さらには投与薬剤、投与経路別にtumor implantation、tumor growthの関連因子を検索する予定である。
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Research Products
(3 results)