2006 Fiscal Year Annual Research Report
ER-E2F1融合タンパク質による移植神経幹細胞に対する遅発性細胞死誘導
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18791058
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
辻 収彦 慶應義塾大学, 医学部, 嘱託(非常勤) (70424166)
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Keywords | 脊髄損傷 / 神経幹細胞 / 細胞死 / ER-E2F1 / in vivo imaging |
Research Abstract |
本研究の目的は、ER-E2F1という融合蛋白質を用いて、脊髄損傷に対し移植後生着した細胞のみに特異的に細胞死誘導することにより、神経幹細胞移植による機能回復のメカニズムを明らかにすることである。このためにまず平成18年度は主にin vitroの系を中心に実験を行った。まずLenti-EF-ER-E2F1-IRES2-Venusというレンチウイルスを作製し、神経幹細胞への遺伝子導入を試みた。本来ならマウス神経幹細胞に感染させFACSにてER-E2F1が導入された細胞のみを回収・培養予定であったが、マウス神経幹細胞に対する本ウイルスの毒性のためかFACS後培養が困難であった。そこでヒト神経幹細胞にこのLenti-virusを感染させFACSにてER-E2F1が導入された細胞のみを回収・培養し、分化誘導後Tamoxifen投与によりpost-mitoticな状態のニューロン、アストロサイトにアポトーシスを誘導することに成功した。そこで、このER-E2F1導入ヒト神経幹細胞を移植細胞として用いるべく、ホストマウスの血統に免疫不全マウス(NOG mouse, NOD/SCID mouse)を用いたが、脊髄損傷後敗血症の為死亡率が高く、免疫不全マウスを用いての移植実験が困難であった。そこで、Cre-loxP systemを用いて、中枢神経系特異的にER-E2F1を発現するようなtransgenic mouse(CAG-loxP-ER-E2F1-IRES2-Venus)を作製し、founder lineを選定中である。平成19年度はこのtransgenic mouseを用いてin vitro及びin vivoにおいて細胞死誘導・移植実験を実行する予定である。また、Xenogen社IVIS systemを用いての移植細胞imagingも同時に行う予定である。
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