2006 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病ラット脊髄後角細胞の可塑性変化の電気生理学的解析
Project/Area Number |
18791072
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
若井 綾子 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (70419331)
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Keywords | 脊髄後角 / 糖尿病モデルラット / パッチクランプ法 |
Research Abstract |
糖尿病性疼痛は有病率も高くその治療には難渋している。しかしその詳細な発祥メカニズムも未だ解明されていない。本疾患では大径及び小径の末梢神経の軸索が傷害されるが、それらの知覚神経が入力する脊髄後角でも可塑性変化が起きていると考えられる。そこで糖尿病モデルラットを作成し、脊髄後角よりホールセルパッチクランプ記録を行い神経伝達の変化を解析することにした。 雄性成熟ラットにストレプトゾトシン50mg/kgを腹腔内投与し、1週間後に尾静脈より採血し350mg/dl以上の高血糖を示したものを糖尿病モデルラットとした。ストレプトゾトシン投与の2週間後にvon Frey hairsやpaw pressure testを行いコントロール群より痛覚過敏になっていることを確認した。またこの痛覚過敏はストレプトゾトシン投与から少なくとも6週間程度は継続することを確認した。 上記の方法で作成した糖尿病モデルラットの腰仙部より神経根付き脊髄スライス標本を作成し、脊髄後角第2層よりホールセルパッチクランプ記録を行った。細胞の静止膜電位や膜電位を-70mVに固定したときに得られる自発性興奮性シナプス後電流(spontaneous EPSC),0mVに固定したときに得られる自発性抑制性シナプス後電流(spontaneous IPSC)を記録し正常ラットと違いがないか検討中である。
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