2006 Fiscal Year Annual Research Report
局所麻酔薬とオピオイドの脊髄疼痛制御機構における相互作用の機序の解明
Project/Area Number |
18791074
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
柳舘 富美 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (60313889)
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Keywords | 局所麻酔薬 / オピオイド / 脊髄 / 侵害刺激 |
Research Abstract |
ラットに麻酔をかけて、脊髄を取り出し、0℃に冷やしたクレブス液の中で、手早く取り出した脊髄を700マイクロメートルにカットする。そして、その脊髄スライスを37℃で酸素をバブリングさせたクレブス液の中で環流させ、取り出した際のスライスのダメージをヲッシュアウトする。この脊髄スライスを使用し、コントロール群は、このスライスを固定し、カプサイシン暴露群は、3マイクロモルをクレブス液に溶かしスライスに10分間暴露させる。その後脊髄を固定し、700マイクロメートルのスライスをさらに15マイクロメートルに薄く切り、それをスライドに乗せる。そのスライドに乗せた脊髄スライスに、ブロッキング、1次抗体、二次抗体を暴露させ、蛍光顕微鏡で観察を行う。侵害痺痛刺激物質であるカプサイシンにより、ラットの脊髄後角におけるERK(extracellular signal-regulated proteinkinase)の活性を免疫染色で確認した。この活性の程度と、侵害刺激の大きさの程度が相関するといわれており、活性が強いと刺激も大きいと判断できる。局所麻酔薬であるブビバカインは、このカプサイシンによるERKの活性を濃度依存性に抑制したことを以前報告したが、今回新しく立ち上げた実験系においても、同じ結果が得られた。さらに、ブビバカイン以外の局所麻酔薬、リドカイン、テトラカインレボブビバカイン、ロビバカイン等も検討し、同様の結果が得られたため、学会報告および論文執筆を準備中である。また、オピオイドであるモルヒネやフェンタニル、レミフェンタニルでも同様に検討し、局所麻酔薬とオピオイドの相互作用も検討していく予定である。さらには静脈麻酔薬であるプロポフォールやチオペンタール、ケタミンでも今後検討する予定である。
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