2007 Fiscal Year Annual Research Report
神経特異的ナトリウムチャネルを標的とする新たな疼痛治療法の開発
Project/Area Number |
18791094
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
天谷 文昌 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 助教 (60347466)
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Keywords | 疼痛 / 知覚神経 / Naチャネル / RNA干渉法 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
髄腔内に投与したsiRNAがDRGに到達し,一次知覚神経に取り込まれること,Nav1.9のsi-RNAがブラジキニンによる急性疼痛を緩和することは平成18年度に行った研究により確認済みである。 平成19年度にはNav1.9に対するsiRNAがNav1.9の発現を抑制することの確認と,同薬剤が炎症性疼痛を緩和するか否かについて解析した。 Nav1.9発現に対するsiRNAの効果 Nav1.9に対するsiRNAを髄腔内投与し,2日後にDRGを摘出した。摘出DRGからRNAを抽出し,real time PCRによってNav1.9の発現量を定量した。その結果,siRNA投与によってNav1.9の発現量が有意に減少することが確認された。 炎症性疼痛モデルに対するsi-RNA投与の効果 Nav1.9に対するsiRNAを髄腔内投与したラットの足底にCFAによる組織炎症を作成した。炎症性疼痛の程度はvon-freyによる機械的刺激とhot plateによる熱刺激により行った。コントロールのラットにはランダム配列のsiRNAを投与した。行動解析の結果,炎症性疼痛の程度はNav1.9のsiRNAが投与されたラットにおいて減弱する傾向が認あられ,siRNAによるNav1.9発現抑制が炎症性疼痛の緩和に有効であることが示唆された。
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