2007 Fiscal Year Annual Research Report
電気痙攣療法による疼痛緩和メカニズムの解明ー神経因性疼痛治療への応用に向けて
Project/Area Number |
18791098
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
長谷 一郎 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 講師 (60325628)
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Keywords | 電気痙攣療法 / マイクロダイアライシス |
Research Abstract |
昨年度に引き続き実験動物へのマイクロダイアリシスプローブの留置およびマイクロシリンジポンプを用いた低速一定流量(1μl/min)での灌流及び灌流液の回収,灌流液中の物質の検出及び定量を主な目標として研究を行った。8-9週齢,体重250-300gのSprague-Dawley系雄ラットを用いた。当初予定していた腹側核(ventrobasal thalamus)へのマイクロダイアリシスプローブの留置が技術的に困難であるため,従来我々が用いている方法に従い,定位脳固定装置を用いて大脳辺縁系の側座核(nucleus accumbens)にマイクロダイアリシスプローブ(Eicom,AU-1-7-01,以下プローブ)を留置し,予備的な実験を試みた。上記のプローブを留置した後,プローブを周囲の頭蓋骨に歯科用セメントで固定した。実験当日プローブを人工脳脊髄液で灌流してフラクションコレクターで回収した。経時的に得られた灌流液は抽出操作などを経ず直接高速液体クロマトグラフに注入した。クロマトグラフでは移動相に燐酸ナトリウム緩衝液(メタノール含量27.5%)を用い,電気化学計測装置で灌流液中のリドカインおよび標準物質の測定を試みた。なお,負荷電圧は900mV,移動相の流速は0.6ml/minとした。プローブが正しく留置されていることは実験終了後に標本を作成して確認したが,実験中は灌流液中の不純物が多く,基線の安定化に相当の時間を要した。神経因性疼痛モデルの作成や神経伝達物質の定量については,今後更なる検討が必要である。
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Research Products
(6 results)