2008 Fiscal Year Annual Research Report
電気痙攣療法による疼痛緩和メカニズムの解明ー神経因性疼痛治療への応用に向けて
Project/Area Number |
18791098
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
長谷 一郎 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 講師 (60325628)
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Keywords | 側座核 / 脳 / 薬物動態 / リドカイン / 痙攣 / マイクロダイアライシス / プロプラノロール / アミド型局所麻酔薬 |
Research Abstract |
電気痙攣療法による疼痛緩和の機序を解明するに当たり、まず疼痛に関係が深いと思われる脳内交感神経受容体と中枢神経活動の関連を求めた。覚醒状態のラットに対し、交感神経β受容体作動薬遮断薬であるプロプラノロール10または30μg/kg各々CS、CL群)を脳室内に直接投与した。対照群CC群では同量の生理食塩水を脳室内に投与した。これらの投与5分後にリドカインの持続投与を投与した。その結果、プロプラノロールのみでは活動性や呼吸・循環に殆ど影響は無かったが、リドカインの投与により心拍数が低下するとともに、CS群、CL群ではCC群に比べて痙攣発生までのリドカインの投与量が増加し、中枢神経系に対する抑制作用があることが判明し、痙攣の発生に中枢神経内の交感神経β受容体が関与していることが明らかになった。次に脳内の神経伝達物質の定量に必要な手技の確立を試みた。マイクロダイアライシスによる定量方法を確立するため、Bregmaの前方1.7mm、右外側1.4mmにマーキングの上、頭蓋骨表面より6mmの深さまでガイドカニューレを進め、先端が側座核(nucleus accumbens)に位置するようにした上で覚醒させた。2-3日後にガイドカニューレをマイクロダイアライシスプローブに交換後、シリンジポンプを用いて、人工脳脊髄液で灌流し、得られた灌流液をフラクションコレクターで収集し、マイクロダイアライシスによって脳内のリドカインの濃度を定量した。ただし高速液体クロマトグラフによる脳内神経伝達物質の分離・定量には至らず、今後はより感度の高い高速液体クロマトグラフ-質量分析装置による定量を試みる。
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Research Products
(4 results)