2008 Fiscal Year Annual Research Report
セボフルラン誘発生呼吸抑制の検討 : 新生ラット単離脳幹標本を用いた基礎的研究
Project/Area Number |
18791106
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
栗林 淳也 Kitasato University, 北里研究所病院, 研究員 (40327599)
|
Keywords | セボフルラン / 呼吸ニューロン / パッチクランプ / 単離脳幹脊髄標本 |
Research Abstract |
ホールセルパッチクランプ法を用いて調べたセボフルランの延髄呼吸ニューロン、横隔神経運動ニューロンへの影響を米国の雑誌、Anesthesiologyに投稿した。査読者からの要請を受け、セボフルランによる呼吸数・一回換気量の減少に対する、他のGABA_Aレセプターアンタゴニストの影響を追加実験で調べた。GABA_Aレセプターアンタゴニストであるピクロトキシンもビククリンと同様にセボフルランによる呼吸数の減少を軽減したが一回換気量の減少は軽減しなかったという結果を加え、"Neural mechanisms of sevoflurane-induced respiratory depression ia newbom rats"としてAnesthesiologyに発表した。さらに、新しく開発された鎮静薬、JM-1232(-)の中枢性呼吸活動への影響をセボフルランと比較するため、まず、新生ラット単離脳幹脊髄標本を用いた同様の実験系においてJM-1232(-)を単独で投与し、呼吸数・一回換気量への影響を調べた。JM-1232(-)は鎮静用量よりも高用量で濃度依存性に呼吸抑制を誘発した。誘発された呼吸抑制は、ベンゾジアゼピン受容体拮抗薬であるフルマゼニルによって軽減できる可能性が示唆された。この研究結果は日本麻酔科学会学術集会(横浜)、American Society of AnesthesiologistsのAnnual Meeting(Orlando, USA)で発表した。
|
Research Products
(3 results)