2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18791128
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
三好 康秀 横浜市立大学, 医学部, 助手 (60336550)
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Keywords | 前立腺癌 / 遺伝子発現 / 腫瘍マーカー / 発生と進展 / DNAチップ |
Research Abstract |
前立腺癌の発生について多くの遺伝子異常の関与が解明されつつあるが、前立腺癌発生の第一歩となる特異的な遺伝子については明らかになっていない。前立腺癌の発生においては多くの因子、遺伝子の異常が多段階で関与している事が予想されている。また、前立腺癌の特徴として、癌としての共通した性質の他に男性ホルモン依存性という前立腺固有の性質を保持しているため、前立腺癌の発生には癌遺伝子、癌抑制遺伝子の他にアンドロゲンやアンドロゲン関連遺伝子の異常が関与しているものと考えられる。我々は前立腺癌の発生や進展に特有な遺伝子群を明らかにするために高密度オリゴヌクレオチドアレイであるGeneChipを用いて最大12000種類の遺伝子発現の網羅的解析を行ない、数多くの発現異常を認める遺伝子群を同定している。GeneChipにて発現異常を認めた種々の遺伝子について、cDNAを用いたTaqman PCRで定量PCR行い、正常前立腺、未治療前立腺癌、再燃前立腺癌組織における発現結果を解析した。正常前立腺、未治療前立腺癌、再燃前立腺癌凍結組織よりRNAを抽出しcDNAを作成し、GeneChipにより前立腺癌において発現異常が疑われるいくつかの遺伝子のprimerを作成し、Taqman PCRを用いて定量PCRを行ない、発現解析結果をprofileした。現在extracellular matrix proteinをコードしているspondin 2遺伝子(SPON2)に着目し、研究を継続している。本研究は当大学倫理審査委員会への報告、認可を受けて行われた。手術によって得られた前立腺癌、及び正常前立腺組織は患者の文書による同意を得られたもののみ使用した。氏名(イニシャル)はコード化し、患者個人が識別されないように配慮した。解析されたデータはID、パスワードをかけ、研究代表者カミ厳重に管理保管している。
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