2007 Fiscal Year Annual Research Report
尿路結石のオステオポンチン一塩基多型(SNP)の機能解析と遺伝子診断法の開発
Project/Area Number |
18791132
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
安井 孝周 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 助教 (40326153)
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Keywords | 遺伝子診断 / 一塩基多型 / オステオポンチン / 転写活性 |
Research Abstract |
本研究は結石マトリクス,オステオポンチン(OPN)の一塩基多型(SNPs)の機能解析を行い,結石形成への影響を調べることを目的とした。健常者と結石患者から血液を採取し,DNA sequenceと5'nuclease assay (TaqMan Assay)でSNPsを解析した。61ヶ所のSNPsを確認し,4つのhtSNPsについて,結石患者および健常者に特異的なハプロタイプを同定した。ハプロタイプ(G-T-T-G)は結石患者に多く(p=0.0227 odds比1.676),ハプロタイプ(T-G-T-G)は健常者に多く(p=0.016 odds比0.351)みられた。 結石患者と健常人に特徴的なhaplotypeをもったOPNプロモーター領域を-4500bpまで含んだ遺伝子配列を作成し,プロモーター活性検査用ベクターに組み込んだ。尿細管細胞(NRK-52E)に遺伝子導入し,Luciferase assayにて結石形成時に起こると考えられる蓚酸負荷(0.5〜2mM蓚酸ナトリウム)および蓚酸カルシウム(COM)結晶の添加を行った際の転写活性を検討した。蓚酸およびCOM結晶の刺激により,OPNプロモーター活性は経時的に上昇したが,ハプロタイプ(T-G-T-G)はハプロタイプ(G-T-T-G)と比較して有意に上昇していた。OPNのハプロタイプ(G-T-T-G)は結石発症のリスクが高く,ハプロタイプ(G-T-T-G)は低いと考えられた。本研究の結果は採血による遺伝子解析が結石発症リスクの予想を可能にすることが示唆された。
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Research Products
(5 results)