2007 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチン加水分解酵素のマウス卵発生過程での発現と機能の検討
Project/Area Number |
18791171
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
水澤 友利 Keio University, 医学部, 助教 (10348716)
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Keywords | 発生・分化 / 酵素 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
本年度は、卵核胞期卵へのUCH-L1 SiRNA (モルフォリノアンチセンスオリゴ)顕微注入による卵子減数分裂および胚発生への影響、および前年度施行予定であった卵子のUCHLlmRNA定量、および本mRNAの卵子による量のばらつきについて検討した。 UCH-L1 に対するSiRNAをGV期卵に顕微注入したところ、GVBDが促進され、また極体放出が促進される傾向があった。ただ、その後の体外受精では受精率・発生率・発生後の細胞分裂速度への影響は見られなかった。 一方UCHL1は未受精卵子中に比較的多量に存在するため、将来様々な情報を与えてくれる可能性がある卵子のDNAマイクロアレイによる解析法の際、内部対照あるいは質的診断の指標として使用できる可能性がある。そこでUCHL1に加えて、これも卵子に比較的多量に含まれる、H1Foo,Eeflaの合計3つのmRNAについて、マウス単一未受精卵子から抽出したmRNA量のばらつきを検討した結果、UCHL1は他の二つの遺伝子より個々の卵子による量のばらつきが大きく、卵子ごとのなんらかの質的な差を表している可能性が示唆された。 なお、現在この方法を用いて各発生期卵子に於けるmRNA量の推移及びばらつき、および抗UCH-L1抗体のMII期卵顕微注入におる卵子活性化への影響を検討中である。
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