2006 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変を行ったマウス胚性幹細胞からの効率的な内耳有毛細胞の分化誘導方法の開発
Project/Area Number |
18791219
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松吉 秀武 熊本大学, 医学薬学研究部, 助手 (30404338)
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Keywords | ES細胞 / 有毛細胞 / 遺伝子改変 / 内耳 |
Research Abstract |
哺乳類の内耳有毛細胞は、一度障害されると再生しない。また有毛細胞障害に対する治療方法は現在のところ確立されていない。失われた有毛細胞の機能を再生させるため、ES細胞を有毛細胞に分化させた細胞を内耳へ移植することによって、内耳障害を治療しようとする研究を開始した。有毛細胞への分化誘導効率の向上、生体内へ移植した場合の長期的な分化能力の維持、および移植された細胞の生着率を高める必要性がある。。本研究では、この問題を解決するために発生初期の内耳に発現しており、有毛細胞への分化に関わる遺伝子(Math1)と神経成長に関わる遺伝子(NGF : nerve growth factor)をマウスES細胞に導入し、この遺伝子改変マウスES細胞を有毛細胞へと分化誘導させることを試みる。導入したこれら2種類の遺伝子によって、効率的にマウスES細胞を有毛細胞に分化誘導させることが可能であるか否かを検証することを目的とした。本年度はMath1遺伝子を組み込んだ発現ベクターを作成するためにマウスの蝸牛よりmRNAを採取した。これを鋳型としcDNAを作成した。マウスMath1に特異的なプライマーを外注した。このプライマーとマウス蝸牛由来cDNAから得られたPCR産物をpGEM-T easy vectorとligationした。現在DNA sequencerにてMath1の塩基配列を確認中である。塩基配列の正常なMath1が得られたらこれをマウスES細胞にて高発現させることが可能であるpCAGGS-IRES-PuroR vectorにligationする予定である。
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[Journal Article] Embryonic Stem Cell-derived Dendritic Cells Expressing Glypican-3, a Recently Identified Oncofetal Antigen, Induce Protective Immunity against Highly Metastatic Mouse Melanoma, B16-F102006
Author(s)
Yutaka Motomura, Satoru Senju, Tetsuya Nakatsura, Hietake Matsuyoshi, Shinya Hirata, Mikio Monji, Komori, H., Daiki Fukuma, Baba, H., Yasuharu Nishimura
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Journal Title
Cancer Research 66
Pages: 2414-2422