2006 Fiscal Year Annual Research Report
緑内障の視神経血流障害・動脈硬化度とエンドセリンA型受容体遺伝子多型の相関解析
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18791297
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
木村 至 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60296663)
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Keywords | 正常眼圧緑内障 / 動脈硬化 / 視神経血流 / エンドセリン-1 / エンドセリン-1A型受容体 / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
我々はNTG患者において、データベースとなる治療前の眼圧の日内変動について最高眼圧および最低眼圧を調べ、NTG患者として眼圧の高い群に属するか、低い群に属するかの、後の設定に対する準備を行い、症例を蓄積しており、現在も続行中である。また、各患者のバックグラウンドとして全身疾患、とくに高血圧や糖尿病、高脂血症などの検索を行っている。家族歴についても詳細な調査を行っている。 また各患者に対し、脈波伝導速度の測定を行い、動脈硬化度の判定を行いデータベースを作成中である。さらにHeidelberg Retina Flowmeterを用い、視神経乳頭部の血流測定を行い、緑内障性視野障害の部位と血流障害の相関について解析を行うことにより、血流障害の程度の判定を行っている。 さらに発展した内容として、動脈硬化に関わると考えられる、プロスタサイクリン受容体の遺伝子多型についても現在解析を行っており、この遺伝子の変異と緑内障発症との相関についても研究を進めていく予定である。 平成19年度にはNTG患者に対し同意を得たうえで採血し、ET-1血漿濃度の測定を行う予定である。さらにInvader法によりET-1(EDN1)およびET-A受容体(EDNRA)、ET-B受容体(EDNRB)の遺伝子多型の解析を行い、すでにわかっているEDN1のK198N,+138ins/del, T4124Cと臨床像(視野進行度・発症年齢・家族歴高血圧・高脂血症など)との関連を調べることにより、ET-1と動脈硬化度、視神経血流障害の程度、NTGとの関わりを包括的に検討し、NTGの病態解明を目指す
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