2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18791301
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
川北 哲也 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (50408308)
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Keywords | 幹細胞 / 上皮細胞 / 未分化 / 角膜 |
Research Abstract |
我々が樹立したマウス角膜上皮未分化細胞は、現在一定のダブリングタイムを維持しながら、形質転換せず、携帯を維持しながら80継代以上、期間にして3年以上培養可能であった。その細胞を羊膜上(アンモニア処理にて羊膜上皮細胞を除去した羊膜)、無血清培地で2週間培養し、培養期間後期、3T3 fibroblastとの共培養+培養液を血清入りのものに変え、培養液をなじませた後、培養液を減らし培養細胞の表面を空気に触れさせるair-lift法を併用して重層化を促進させることにより、重層化マウス上皮シート作成に成功した。こうして重層化させたマウス上皮シートは一部移植前に分化マーカーでの組織学的検討では、基底細胞がp63陽性、サイトケラチン14は全層で陽性であったが、角膜得意的ケラチンであるサイトケラチン12は陰性であった。しかし、皮膚特異的ケラチンの発現は蛋白、RNAレベルで陰性であり、皮膚ケラチノサイトに形質転換したものではなかった。この作製した上皮シートをウサギに移植するため、ウサギ角膜上皮を、輪部を含め、大きく擦過除去した。フルオレセイン染色で上皮完全欠損を確認し、さらに結膜上皮を輪部で全周に渡り切除することにより、角膜輪部機能不全モデルを作成し、同時にマウス角膜上皮シート移植を施行し、上皮保護にコンタクトレンズを挿入、瞼板縫合を行った。術7日後に瞼板縫合を解除し、上皮化の有無を確認し、組織を凍結切片にしたが。術後7日、14日では、切除したにもかかわらず、周辺部からの結膜上皮侵入を認め,移植上皮の接着安定化を妨げ,上皮はあまり残らなかった。そこで、まずウサギの確実で、安定した、比較精度の高い上皮欠モデルを開発に着手している。
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