2008 Fiscal Year Annual Research Report
ラット坐骨神経モデルを用いた末梢神経再生における神経端側吻合付加の影響
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18791321
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 敏宏 Osaka University, 医学部・附属病院, 医員 (00423179)
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Keywords | 末梢神経再生 / 顔面神経 / OMgP / 神経軸索ガイダンス因子 |
Research Abstract |
我々はラット坐骨神経モデルにおいて神経端側縫合付加が末梢神経損傷後の機能回復(知覚、筋力)を促進することを報告した(J Neurosurg 2007 107 821-829)。また、末梢神経創傷後の再生過程において神経関連因子のSlitの発現変化について解析した。今回我々はラット顔面神経切断モデルを用いて末梢神経損傷後の再生におけるOligodendrocyte Myelin glycoprotein(OMgp)の発現の経時的変化を調査した。方法 : 8週齢、雄のラットの顔面神経本幹を左側は切断し、右側は露出めみとした。術後1, 3, 5, 7, 14, 28日目において顔面神経核におけるOMgpのmRNA及びタンパクの発現変化を評価した。またcounterstain法及び免疫染色法にてOMgpの発現している細胞を調べた。結果 : OMgpのmRNAに損傷側の顔面神経核内の神経細胞体において術後3日目から14日目まで発現が減少しており、5日目で最も減少していた。OMgpのタンパクは顔面神経の細胞膜表面において発現しており、術後5日目から7日目まで発現が減少していた。考察 : 今回の実験においてOMgpは神経細胞で発現しており、損傷後に一時的に減少することが確認された。顔面神経は損傷後に上位神経とのシナプス結合を減退させるが、その後再生に伴いシナプス結合を再形成すると報告されている。OMgpは神経細胞膜表面に発現し、シナプス結合の可塑性に関与している可能性が示唆された。
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