2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18791342
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
秋山 幸功 札幌医科大学, 医学部, 助手 (50404653)
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Keywords | 神経損傷 / 中枢神経 / 末梢神経 |
Research Abstract |
はじめに:MRIの日本における普及率は他国と比較して格段に大きいといえる。外傷による中枢神経障害、特に脳損傷において、微小出血の評価はこれまで、CTによってのみ行われてきた。しかし、CTでは脳挫傷の描出に限界があり、また骨に囲まれた後頭蓋窩などの描出困難な場所が存在するなどの欠点があった。最近になりMRIを用いて、とくにT2^*強調画像によって微小出血の描出が可能であることが報告され、また、後頭蓋窩の微小な病変の詳細が明らかになってきた。今回、MRI、特に新しい撮像法であるsuseptability weighted imageを用いて、脳損傷患者の脳挫傷における微小出血をほかの画像と比較し、その有用性について検討した。 方法:当院高度救命センターに搬入された頭部外傷患者を対象として、CT, MRI撮影が可能であった7名について検討した。MRIの撮像法は以下のとおりである。TR60msec, TE20-50(40)msec, FA20deg, RBW11.9-25kHz, Matrix 320x192,number of slices 32-44,Scan time 6:58-8:12. 結果:微小出血の検出度に関し、SWI法は常にCTおよびMRIのほかの撮像法よりも鋭敏であった。静脈との鑑別が困難であり、静脈を描出するほかの撮像法が確定診断には必要と考えられた。副鼻腔周辺、脳表では、SWIでの脳損傷の詳細な評価は困難であり、深部白質病変の検出に優れた方法であると考えられた。 考察:SWIは脳実質内のdeoxyhemoglobinを鋭敏に描出する撮像法である。微小出血、出血後のhemogidelin沈着などの描出に適していると考えられた。しかし、末梢神経、脊髄に対する同様の評価は非常に困難と考えられた。 研究実績(学会発表) 第30回日本脳神経CI学会総会 Suseptability weighted imagingの有用性 秋山幸功、原田邦明、南田善弘、實金清博
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