2006 Fiscal Year Annual Research Report
重症病態に対する能動的アプローチによる病態改善の試み
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18791344
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
葉 季久雄 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00327644)
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Keywords | Th2 chemokine / SIRS / sepsis / burn |
Research Abstract |
マウス熱傷負荷後sepsisモデルを用いた免疫変動の解析 マウス熱傷負荷後sepsisモデル:BALB/cマウスの背部に30%のIII度熱傷を負荷し、その11日後にエンドトキシンを静注し、熱傷受傷後のsepsis病態を再現したモデルである。 1.熱傷負荷の有無によるエンドトキシン投与後72時間の生存分析 熱傷負荷の有無により生存率に有意差(p=0.003)を認めた。 2.熱傷受傷後のTh2ケモカイン動態の解析 肝組織におけるMDC(Macrophage derived chemokine; CCL22)含有量は、熱傷負荷に伴い有意に増加していた。 3.エンドトキシン投与後のTh2ケモカイン動態の解析 熱傷未負荷マウスにおけるエンドトキシン投写後の肺組織MDC含有量、TARC(Thymus and activation regulated chemokine ; CCL17)含有量は経時的に増加しており、Th2ケモカインのsepsis病態への関与を示唆した。 4.熱傷負荷マウスに対するCCR4(CC chemokine receptor 4)拮抗薬投与下でのエンドトキシン投与後72時間め生存分析 CCR4拮抗薬単回投与群では、エンドトキシン投与後72時間生存率に有意差は認めなかったが、CCR4拮抗薬連続投与群においては、有効性が示唆された。 最終年度には、CCR4拮抗薬連続投与下におけるTh2ケモカイン動態の分析と、脾細胞を用いてhelper T細胞上の細胞表面マーカーの検討などを行い、生存率改善に至ったメカニズムを探究する予定である。
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Research Products
(6 results)