2006 Fiscal Year Annual Research Report
炭酸ガスレーザーを併用した歯髄保護法の確立および臨床応用
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18791412
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
鈴木 雅也 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 助手 (10409237)
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Keywords | 保存修復学 / 直接覆髄 / 炭酸ガスレーザー |
Research Abstract |
本研究は、歯の露髄面を炭酸ガスレーザーによって処理した場合の歯髄治癒の性状を明らかにし、直接覆髄処置に有効な照射方法・照射設定を検索し臨床のシステム確立に役立てるのが目的である。 日本歯科大学新潟病院に来院した患者で、何らかの原因(矯正における必要抜歯、智歯等)にて生活歯の抜歯を必要とし、研究目的を理解し実験歯として抜去歯を提供することに承諾を得た患者の歯を用いた(日本歯科大学新潟生命歯学部倫理委員会の承認を得ている)。被験歯に局所浸潤麻酔後、ダイヤモンドポイントにて1級窩洞を形成、スチールラウンドバーを用いて慎重に露髄面(直径1.5mm)を作成した。創面の止血・殺菌のために10%NaC10Ge1にて5分間処理を行い、6%NaC10と3%H_2O_2による交互洗浄、および滅菌生理食塩水による洗浄を行った。その後、炭酸ガスレーザーを用いて止血、殺菌、創傷治癒促進の効果の目的で露髄面を照射、炭化し、接着性レジンシステムまたは水酸化カルシウム製剤にて直接覆髄を行った。窩洞の修復には光硬化型コンポジットレジンを用いた。 現在までに、被験者6名、計14本の歯に処置を施し経過観察中である。すでに抜去した歯は4%パラホルムアルデヒド溶液で固定し、10%EDTA容液により脱灰中である。今後、パラフイン包埋を行い、薄切連続切片を作製、H-E染色、Hucker-connの組織細菌染色、免疫組織化学染色法によりDSP、DMP等を染色し光学顕微鏡にて観察・評価する予定である。
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