2006 Fiscal Year Annual Research Report
ニューラルネットワークを用いた咬合高径診断アルゴリズムの構築
Project/Area Number |
18791429
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
絹田 宗一郎 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (60397651)
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Keywords | 咬合高径 / ニューラルネットワーク / モーションキャプチャー / 欠損補綴 |
Research Abstract |
多数歯にわたる補綴装置を製作・調整する際に、咬合高径を含む下顎位の評価・決定は重要な臨床ステップであり、簡便でありながら咬合高径をより客観的に評価・決定する方法の確立が望まれている。そこで、家庭用デジタルビデオで撮影された患者の顔面運動をモーションキャプチャーによって抽出し、咬合高径、水平的下顎位と顔面の各パーツの運動との関連性について人間の脳の思考回路を模倣することにより学習機能を実現したニューラルネットワークを用いて調査することを計画した。 (1)顔面運動と顎運動の関連性に関する調査 限界運動時ならびに咀嚼運動時の下顎切歯部と口腔周囲組織の運動を同時に測定し、NNによってその関連性を検証した。すなわち、被験者の下顎切歯部と口腔周囲に紙製の標点を貼付し、各標点の運動軌跡を上記の我々の開発した顎運動測定システムを応用して測定した。下顎切歯部の運動と口腔周囲標点の運動の関係を、NNソフトウェアに学習させた。学習したNNを用いて、口腔周囲の標点の運動から下顎切歯部の運動を推測し、推測された座標値と実測値を比較した。 その結果、限界運動、咀嚼運動ともにすべての被験者においてNNによる推測値と実測値の間に高い相関関係が認められ、顔面運動と顎運動の関連性が実証できた。 (2)咬合高径と顔面運動との関係の調査 被験者に高径の異なるバイトプレーンを装着し、モーションキャプチャとDVカメラを用いた顎・顔面運動測定システムを応用して、顔表面の各パーツの運動を記録した。被験運動は、側方および前方限界運動・最大開口・咀嚼運動・発語運動とした。 ここで得られた顔面運動の計測値(各標点の運動データ(速度・加速度の変動係数、左右非対称性など))とバイトプレーンによる挙上量との関係をニューラルネットワークを用いて分析したが、現在までのところ高い相関関係が得られなかった。
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