2008 Fiscal Year Annual Research Report
ティッシュエンジニアリングによる培養粘膜・骨膜・骨複合型バイオ人工顎骨の開発
Project/Area Number |
18791484
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
丸川 恵理子 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (40419263)
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Keywords | 培養口腔粘膜 / 自己サイトカイン / 培養骨膜 / 培養骨 / platelet-rich-plasma |
Research Abstract |
ラットにおける培養粘膜細胞シート作成時、platelet-rich-plasma(PRP多血小板血漿)を細胞培養を行う際に培養液に添加した際、培養増殖数、増殖期間ともに促進され、培養を行う際にPRPを使用することが非常に有用であることが示された。次に増殖した細胞を播種する際にplatelet-poor-plasma(PPP少血小板血漿)を応用した場合、シートがより強度を増し、操作性が向上した。しかし、ラット背部皮膚に応用した場合、その治癒過程で明らかな差が生じなかった。ビーグル犬における培養口腔粘膜細胞シートをラットと同様に作成し、口蓋粘膜における生着に対する違いを検討した。結果にばらつきが生じたが、PPPもしくはPRPを用いた方が用いなかった場合と比べて治癒が良好な傾向にあった。また、ビーグル犬での培養骨の作成条件が決定し、人工材料としてはβ-TCPを用いた。粘膜と同様培養する際にPRPを添加した場合に培養増殖数、増殖期間ともに促進されていた。細胞を播種する際にPRP、PPPを用いた場合、用いなかった場合では、PPP使用群で有意に新生骨量が増加している結果となった。 培養粘膜細胞シートと培養骨を同時にビーグル犬の口腔粘膜に移植する実験モデルを検討したが、移植後の安静が困難であり、今後は実験系の確立を行っていく予定である。
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