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2007 Fiscal Year Annual Research Report

固形癌内部環境下におけるc-Metを介する癌浸潤転移機構の解明

Research Project

Project/Area Number 18791494
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

中山 周子  Okayama University, 医学部歯学部・附属病院, 助教 (30362982)

Keywords浸潤・転移 / 固形癌 / 低酸素 / HGF / c-Met / 運動能 / E-cadherin
Research Abstract

本研究は、固形癌における内部環境の一つである低素状態に着目し、同一患者の原発巣から樹立した高浸潤・転移細胞株(UM1)・低浸潤・転移細胞株(UM2)を用いて、固形癌内部環境下における低酸素状態での浸潤・転移の機序にかかわる細胞動態を解明することを目的に行った。
高浸潤・転移細胞株(UM1)では低浸潤・転移細胞株(UM2)に比較し明らかにE-Cadherinの発現が低下しており、それにはE-cadherinプロモーター領域のメチル化が関与していることが確認されている。低酸素状態下での運動能の検索をWound assayおよびInvasion Chamberを用いたChemotaxisを検討したところ、UM2では運動能は充進するもののUM1においてはほとんど変化が認められなかった。浸潤・転移過程の各段階において重要とされている因子、細胞外マトリックス分解酵素(MMP、uPA)運動促進因子(HGF/c-Met、Rho)に注目し、これらの因子の低酸素状態下での動態をRT-PCR及びWestern blotting法を用いて比較検討したところ、高浸潤・転移細胞株(UM1)でHGF/c-Met発現が深く関与することが明らかとなった。
また、当講座で加療を行った口腔扁平上皮癌症例の臨床検体を用いて各種因子(E-cadherin,HGF/c-Met,HIF-1αなど)の免疫組織化学染色を行い口腔扁平上皮癌の悪性度及びその予後を検討したところ、E-cadherinの発現状態のみに悪性度・予後との有意な相関を示した。つまり、本研究において固形癌(口腔扁平上皮癌)内部環境とされる低酸素状態での癌細胞の運動能にはHGF/c-Met発現が重要であり、臨床的予後因子の一つとしてはE-cadherinであることが明らかとなった。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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