2007 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌に対する新規癌抗原の同定と臨床応用に向けての研究
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18791510
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
小林 淳一 Sapporo Medical University, 医学部, 研究員 (80404739)
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Keywords | 口腔癌 / 腫瘍免疫 / 癌抗原 |
Research Abstract |
口腔癌は近年の治療技術の進歩により治療成績は全体として向上しっっある。しかし,進行口腔癌では外科療法,化学療法,放射線療法を組み合わせた集学的治療を行っても治療成績は不良で,しかも拡大手術後の形態と機能の障害が問題となっているのが現状である。したがって,これらの結果は新たな口腔癌治療としての癌ワクチン療法の確立に直接つながる重要かつ緊急の課題と考えられる。そこで我々は,自家癌細胞株とそのCTLのペアの樹立を行い。CTLによる自家癌特異的破壊機構の解析を行った。その結果,HLA-A24とHLA-A33に各々拘束性を持つCTLクローンの樹立に成功した。現在,これらのCTLクローンが認識している抗原について解析中である。また,樹立したHLA-A24とHLA-A33のCTLクローンと自家癌細胞株を共培養し,CTLクローンに認識されない自家癌細胞株を樹立した.これらについてDNAアレイを行ったところ,複数の遺伝子で違いが見られた。これら遺伝子の違いが腫瘍免疫における免疫逃避に関わっている可能性があるため現在解析中である。これらの解析が進むことで口腔癌における癌フクチン療法の発展につながる可能性がある。そして癌ワクチン療法が口腔癌に対する新たな治療戦略を立てる上で重要な役割を果たし,口腔癌患者のQOLに寄与する可能性が高い。 この他にも新たな癌細胞株を樹立し,これを傷害するCTLの樹立を行い新規癌抗原の同定存目指して行く予定である。
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