2006 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨再生医療において生物学的特性を付与したリコンビナントヒトコラーゲンIIの活用
Project/Area Number |
18791518
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
伊藤 秀寿 昭和大学, 歯学部, 助手 (80384303)
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Keywords | collagen / scaffold / 軟骨 / 再生医療 |
Research Abstract |
本年度は、重要な生物学的特性を有するヒトタイプIIコラーゲン分子の範囲を特定し、それらを主な構成成分とするスーパーコラーゲン分子を遺伝子工学的に作成するため以下の実験を行った。 1.Recombinant human collagen II variantsの作成 ヒトタイプIIコラーゲンの螺旋領域を4つの部位(D1,D2,D3,D4)に分けてコードしたDNA cassetteを用い、Recombinat wild type collagenIIと特定な領域を4つ繋げたmulti-D collagen IIのDNA constructを構築した。これらのDNA constructをpcDNA2.1 vectorに組み込み、HT-1080に遺伝子導入し発現させた。 2.Recombinant human collagen II variantsの性状解析 発現させたRecombinat collagensを培養液から回収・精製し、解析した。Western blott.および電子顕微鏡にて、これらのRecombinant proteinsは理想的な分子量を持ち、形態もnative-collagenと同様であった。 3.Recombinant human collagen IIの部位特異性の解析 Agarose drop assayにより、coatした各種のmulti-D collagen上における軟骨細胞の移動距離を比較した結果、D4領域に軟骨細胞を誘導・活性化する特性を認めた。 上記結果より、軟骨細胞を誘導・活性化するコラーゲン分子の部位特異的領域がD4領域であることが示唆され、それを主な構城成分とするスーパーコラーゲン分子の遺伝子工学的作成が可能となった。現在、スーパーコラーゲンをscaffoldにcoatし、その上の軟骨細胞の挙動を観察している。 今後、スーパーコラーゲンを用いてIn Vivoにおける実験を予定している。
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