2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18791528
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
森 亮太 Matsumoto Dental University, 歯学部, 講師 (50298410)
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Keywords | オトガイ舌骨筋 / 自律神経 / 副交感神 |
Research Abstract |
本研究では、副交感神経系がオトガイ舌骨筋を支配する確証を得ることを目的とし、以下の検討を行った。 免疫組織学的検討:実験には Wister 系ラットを用い、塩酸ケタミンの腹腔内投与を行い、ラットを仰臥位に固定し、手術用顕微鏡下にてオトガイ舌骨筋を剖出した。オトガイ舌骨筋とオトガイ舌骨筋枝を一塊として摘出し、Zanboni固定液に浸漬後、30%蔗糖-リン酸緩衝液に24〜48時間浸漬した。O.T.C compound に包埋し、急速凍結を行った後、クライオスタッドにて厚さ30μmの凍結横断切片を作製した。シランコートスライドガラスに貼付し、前処理の後、一次抗体として VIP 抗体(副交感神経標識用)、抗S100タンパク抗体(神経筋接合部標識用)の両者を用い一連の免疫組織化学染色を施した。光学顕微鏡で観察した結果、副交感神経の節後ニューロンの終末とオトガイ舌骨筋線維による神経筋接合部の形成を示唆する所見が得られた。 電子顕微鏡学的検討:免疫組織学的検討と同様にオトガイ舌骨筋とオトガイ舌骨筋を一塊として摘出し、摘出したオトガイ舌骨筋を4%パラホルムアルデヒド-0.5%グルタールアルデヒド-0.1Mリン酸緩衝液-0.2%CaCl2 に 24 時間浸漬固定後、マイクロスライサーにて連続切片を作製した。一次抗体としてVIP抗体、抗S100タンパク抗体の両者を用いた一連の免疫組織化学染色を行った。1%オスミウム酸-0.1Mリン酸緩衝液で30分間固定を行い、上昇エタノール系列とプロピレンオキサイドで脱水後、エポン樹脂に包埋重合し、ウルトラミクロトームで超薄切片を作製した。電子顕微鏡にてオトガイ舌骨筋の神経筋接合部の詳細について検索したが、光学顕微鏡レベルで認められた副交感神経の節後ニューロンの終末とオトガイ舌骨筋線維による神経筋接合部は数が少ないため超微細構造の観察に苦慮している。
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