2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18791531
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
堂東 亮輔 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (40329470)
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Keywords | MDR1 / MRP1 / GST |
Research Abstract |
本年度は唾液腺癌細胞におけるABC transporterの発現レベルを検討した. 1,唾液腺癌培養癌細胞(HSG)におけるMDR1,MRP1およびGSTsの発現 HSGにおけるMDR1,MRP1およびGSTsの発現を抗癌剤ビンクリスチン(VCR)未処理のものと,VCR 3クール処理したものを使用し,Western blot法およびRT-PCR法で発現を比較検討した.抗癌剤耐性形質を示すHSG細胞では,MDR1,MRP1の強い発現に加え,GST-piの発現誘導がみられた.唾液腺癌細胞では,MDR1に加えGST-piの発現に伴うMRP1の薬剤排泄機能の亢進が考えられた. 2,抗癌剤の種類と発現するトランスポーターを同定 薬剤トランスポーターの種類を同定するため,トランスポーター特異的な阻害剤を用い,薬剤耐性細胞の薬剤感受性変化を検討した.MDR1の阻害剤として,Caチャネルブロッカーのverapamilを,MRP1の阻害には,グルタチオン合成酵素阻害剤のButhionine Sulfoximineを用いてグルタチオンの枯渇する方法とGST-pi阻害剤のCurcuminを用いてグルタチオン解毒抱合を抑制した.HSG細胞のVCR処理効果を50%増殖抑制濃度(IC_<50>)で評価した結果,VCR処理細胞のIC_<50>は,VCR未処理に比べ,約9倍高値を示した.このVCR耐性細胞にMDR1ブロッカーであるVerapami,またはGST阻害剤であるCurcuminを添加すると,IC_<50>は有意に低下した.さらに両者の阻害剤を併用すると,IC_<50>の著明な低下が明らかとなった.
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Research Products
(2 results)