2006 Fiscal Year Annual Research Report
EPMA元素マッピングからみた多方向荷重における象牙質面内異方性の解明
Project/Area Number |
18791548
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
坂井 幸子 (林 幸子) 新潟大学, 大学院医歯学総合研究科, 研究員 (70397131)
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Keywords | 歯学 / 生物物理 / 物性実験 / バイオメカニクス / 元素マッピング |
Research Abstract |
本研究では、非破壊試験方法のひとつである硬さによる評価を応用し、試験材料の構造体と力学的性質の関係を知ることができるヌープ硬さ試験法の変法ともいうべき新たな手法で、ヒト象牙質における力学的異方性および力学的挙動を調べ、面内異方性の主軸、方向依存性について検索している。加えて共焦点レーザー顕微鏡を用いた未脱灰標本における形態的観察を行う。また、組織内分布についてElectron Probe Micro-Analyzer(EPMA)解析を行い、元素の検出、定量分析およびマッピングを試み、力学的特性と微細組織レベルでの元素分布との関係を、バイオメカニクス、組織学および生化学的観点から統合的に検討し、明らかにすることを目的としている。 本年度は、研究計画に示す(1)試料準備および加工、(2)多方向荷重における面内異方性の検索、(3)共焦点レーザー顕微鏡による検鏡まで順調にすすめているところである。(1)では、研究協力者からの技術支援のもと、早期の手技安定を目指し、迅速な実験遂行に努めているところである。また(2)では、ヌープ硬さ試験機に従来から用いられている2軸微動台に圧子角度設定機能を付与し、より正確な計測位置・角度が簡便に設定できるよう改良し、詳細なデータを速やかに得られるよう配慮している。加えて、測定部位に再現性を持たせるため、試験機上にて角度計測可能となる独自の測定器を開発し研究をすすめることによって、より精密なデータを得るため試料の個体差を最小限に留めるように工夫している。
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Research Products
(2 results)