2007 Fiscal Year Annual Research Report
下顎頭軟骨細胞が発現する遺伝子のプロファイリングに関する研究
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18791551
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
福永 智広 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70362994)
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Keywords | レーザーマイクロダイセクション / マイクロアレイ / 下顎頭軟骨 / 加齢 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
顎顔面骨格の一部である下顎頭軟骨は、長管骨の関節軟骨と成長板の両方の機能を持つ特徴的な組織である。成長期では、下顎骨は下顎頭軟骨の表層に存在する未分化な間葉系細胞が軟骨細胞に分化後、内軟骨性骨化により成長すると考えられている。一方、成長終了後では、下顎頭軟骨は永久関節軟骨として下顎頭の表層に存在する。本研究は、下顎頭軟骨の加齢による機能の変化を明らかにするために、下顎頭軟骨細胞の層毎の性状をより詳細に解析することを目的としている。本年度は、昨年度に抽出した下顎頭軟骨の深層より表層に優位に発現する579遺伝子の解析を行った。これらの遺伝子の中で形態形成への関与が考えられているTen-m/Odz3遺伝子に着目し、下顎頭軟骨の成長過程におけるTen-m/Odz3遺伝子の発現について検討した。まず、1,7,21日齢のICRマウスの下顎骨を摘出し、厚さ7μmの薄切切片を作成し、下顎頭軟骨細胞におけるTen-m-Odz3遺伝子の発現パターンをin situハイブリダイゼーションを用いて検索した。その結果、Ten-m/Odz3遺伝子は、下顎頭軟骨の表層にあるより未分化な線維層と増殖軟骨細胞層に発現し、最終分化した肥大軟骨細胞層には発現が認められなかった。また、1,7,21日と成長による変化は認められなかった。以上により、Ten-m/Odz3は、下顎頭軟骨の初期分化に関わっている可能性が示唆され、現在論文を作成し、国際誌に投稿準備中である。
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Research Products
(5 results)