2006 Fiscal Year Annual Research Report
MRIを用いた顎顔面形態と口腔機能の四次元解析システムの開発
Project/Area Number |
18791561
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
寺嶋 雅彦 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20398085)
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Keywords | 6自由度顎運動解析 / 咬合接触面積 / 顎関節隙 / 三次元形態分析 |
Research Abstract |
近年、先天異常や顎変形症患者における咬合治療や顎矯正手術の受診患者数が増加し、これら重症な患者の治療に対して、様々な難しい対応が迫られるようになった。本来、顔面骨格における異常部位の診断や治療方針の立案においては、三次元的に把握することが必要であるが、現在は、頭部エックス線規格写真(セファロ)や顔面規格写真などの二次元画像に基づいて異常部位を診断することが通常行われている。また、顎顔面領域の形態異常をもつ患者にとって機能の改善も重要な主訴の一つであり,6自由度顎運動計測装置,CT撮影装置および非接触型三次元形状計測装置などの高性能化により,顎顔面骨格,顎関節形態と顎運動の関係を調査する試みが多数行われている.しかし,従来の方法は,これらの異なるデータを同一の座標系で三次元的に同時表示することができず,顎関節部を単に静的な形態情報として捉えるのみで,咬合や顎運動と連動した機能情報として客観的に評価することが難しかった. そこで,申請者らは,CTから三次元再構築(3D-CT)した顎顔面骨格像を6自由度の顎運動データと連動させて顎関節部の機能解析に利用できるシステムを開発した.その結果,複雑な形態をした下顎全体の三次元的な解剖形態とともに左右の下顎頭の運動様相を詳細に把握することが可能になった.また,咬頭嵌合位のみではなく下顎運動中の任意の顎位における下顎頭の関節窩に対する位置関係などを解析することが可能になったことで,咬合異常を顎口腔系の三次元的な解剖学的構造と関連付けて詳細に分析することができるようになった。 以上のことから本システムは,顎口腔機能を総合的に評価することで頭部の形態および機能異常を扱う医科・歯科領域でEBMの見地からも安全で確実な治療を行うことができ、今までにない新しい治療法の開発などが可能になると思われた。
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