2006 Fiscal Year Annual Research Report
人工骨補填後の矯正治療の可能性に向けてー前臨床試験
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18791562
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
吉松 昌子 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (20420630)
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Keywords | 矯正 / β-TCP / 人工骨 |
Research Abstract |
実験1.ラットの矯正学的歯の移動モデルの確立について 生後10週令のオスWister系ラットを用い上顎切歯と第二臼歯間にNiTi coil springを装着し、第二臼歯を近心移動した。装置装着期間が長いため、過去に我々がマウスで用いた方法では装置の脱離が問題となったが、切歯部顎骨と第二臼歯歯冠部に小穴を作製しワイヤーにて装置を固定することにより解決することができた。 実験2.骨欠損部の作製とその部位への人工骨埋入 上顎第一臼歯を抜歯後、抜歯窩にバーで欠損部を作製し、その欠損部に適合する人工骨を埋入する計画としていたが、適合する人工骨のサイズが予想以上に小さく、強度を持った人工骨を製作してもらうことに大変苦労した。焼結条件を変えて強度向上を図ってもらい、最終的には直径1mm高さ1mmの円柱状の試料を使用することとした。挿入しただけでは人工骨の脱落が認められたが、挿入後頬粘膜と口蓋粘膜を縫合することにより改善することができた。 実験3.人工骨埋入の組織学的検討 手術後2週〜24週後に堵殺し手術部を摘出する計画であったが、歯の移動が予想以上に大きく、早期に第二臼歯と人工骨が接することが明らかとなったため、観察期間を2〜8週結果次第では12週までとし、それ以上の長期観察は見送った。新しい実験系を試みているため前準備に多くの時間を費やしたが現在非脱灰樹脂包埋標本を作製し染色、観察を行っている段階である。
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